給与が変わったときの月額変更届|随時改定の条件と提出時期

この記事の要点

昇給・降給や固定手当の変更後に月額変更届が必要になる条件を、3か月の支給実績、支払基礎日数、標準報酬月額の等級差に分けて整理します。

基本給や固定手当が変わっても、すぐに月額変更届を提出するわけではありません。変更後に実際に支給した3か月分の報酬を確認し、随時改定の条件をすべて満たした場合に提出します。

この記事は2026年9月4日時点の公式情報を基にしています。標準報酬月額の最終決定は日本年金機構が行います。

月額変更届を確認する3つの基本条件

原則として、次の3つをすべて満たす場合に随時改定の対象になります。

  1. 基本給、固定手当、給与体系などの固定的賃金が変わった
  2. 変動月から続く3か月の報酬平均による標準報酬月額と、従前の標準報酬月額に原則2等級以上の差がある
  3. 3か月すべての支払基礎日数が17日以上ある(特定適用事業所の短時間労働者は11日以上)

固定的賃金が上がったのに、残業代の減少で合計報酬が下がった場合など、固定的賃金の変動方向と等級差の方向が一致しないと対象にならないことがあります。

固定的賃金に含まれる主なもの

固定的賃金は、支給額や支給率があらかじめ決まっている賃金です。

  • 基本給
  • 役職手当、資格手当、住宅手当などの固定手当
  • 日給・時給など単価の変更
  • 月給制から日給制への変更など、給与体系の変更

残業時間が増えただけ、業績により一時金が増えただけなど、非固定的な賃金だけの変化では通常の月額変更届の対象になりません。

3か月は「実際に支給した月」で確認する

確認するのは、固定的賃金の変更が実際の給与支給額に反映された月から3か月です。まだ給与を支給していない月は見込み額で確定せず、支給後に再開して実際に払った額を入力します。

たとえば4月支給分から固定的賃金が変わった場合、4月・5月・6月の支給実績を確認し、対象なら7月から新しい標準報酬月額が適用されます。

支払基礎日数とは

支払基礎日数は、給与計算の対象となった日数です。

  • 月給制・週給制:原則として暦日数
  • 日給制・時給制:原則として実際の出勤日数

給与の締切日そのものではありません。欠勤控除がある月や、給与締切日を変更した月は数え方に注意が必要です。

提出時期と準備する情報

月額変更届は、対象となる3か月目の給与を支払った後、速やかに提出します。

入力前に、次の情報を準備します。

  • 固定的賃金を変更した内容と、給与へ反映された月
  • 変更前の標準報酬月額
  • 3か月それぞれの実際の給与支給額
  • 3か月それぞれの支払基礎日数
  • 通勤手当など、複数月分をまとめて支給した報酬
  • 短時間労働者かどうか

よくある間違い

  • まだ支給していない月を見込み額で入力する
  • 残業代の増減だけで月額変更届の対象だと判断する
  • 給与の締切日と支払基礎日数を混同する
  • 固定的賃金が変わった月ではなく、給与へ反映された月を取り違える
  • 3か月のうち1か月だけ支払基礎日数が不足しているのを見落とす

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読んだあとの確認

この記事と一緒に確認

自社の状況に当てはめるときに迷いやすい点と、次に進めるページをまとめました。

よくある質問

固定給が変わったら、すぐ月額変更届を提出しますか?
すぐには提出しません。固定的賃金の変更が給与へ反映された月から、実際に支払った3か月分の報酬と支払基礎日数を確認します。
給与の締切日が月末の場合は31日と入力しますか?
入力画面では「月末」を選びます。2月など31日がない月にも対応するためです。給与の締切日と、月額変更届で確認する支払基礎日数は別の項目です。
残業代が増えただけでも月額変更届が必要ですか?
残業代など非固定的賃金だけの増減では、通常は対象になりません。基本給、固定手当、時給単価などの固定的賃金が変わったかを最初に確認します。

迷いやすいポイント

  • 基本給や固定手当など、固定的賃金の変更かを最初に確認します。
  • 変更後3か月は、予定額ではなく実際に支払った額で確認します。
  • 給与計算の対象勤務日数と標準報酬月額の等級差を確認します。

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