社会保険の手続き書類を用意する7つの方法を比較(無料ツール・月額ソフト・社労士・都度払い)
この記事について
この記事は、テツヅキットを運営するコアピック出版合同会社が作成しました。自社サービスを含む比較です。他社と公的機関の情報は、2026年10月11日に各公式ページで確認した内容だけを載せています。
先に結論
- 手続きが年に数回だけの会社は、無料の公的ツールか、1件ごとに払うサービスが合います。
- 入社・退職が毎月のようにある会社、給与計算や年末調整もまとめたい会社は、月額のクラウドソフトが合います。
- どの手続きが必要かの判断から任せたい会社は、社会保険労務士(社労士)への依頼が合います。
どれが一番よいかは、手続きの回数、パソコンの環境、電子申請を使うかどうかで変わります。
7つの方法の比較表
表が画面に収まらない場合は、左右にスクロールしてご覧ください。
| 方法 | 費用の目安 | 特徴 | 向いている会社 |
|---|---|---|---|
| 日本年金機構「届書作成プログラム」 | 無料でダウンロード | 資格取得届、資格喪失届、算定基礎届、月額変更届、賞与支払届、被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者関係届を作成でき、プログラムから電子申請できる。電子申請にはマイナンバーカードまたはGビズIDが必要。動作確認済みのOSは Windows 11 Pro | Windowsのパソコンがあり、電子申請の準備ができる会社 |
| e-Gov電子申請 | GビズIDは無料で取得できる。手続きによっては電子証明書が必要 | 行政手続きの電子申請サイト。専用アプリ(Windows版・macOS版)をインストールして使う。厚生労働省所管の一部の手続きは macOS から申請できない | 電子申請で提出したい会社 |
| freee人事労務 | 入退社の機能があるスタータープランは、1IDあたり月額600円、5名利用時の合計で月額3,000円(年払い・税抜) | 給与計算・年末調整は全プラン、入退社はスターター以上、勤怠管理はスタンダード以上。無料のお試しあり | 給与計算や年末調整もまとめて行いたい会社 |
| マネーフォワード クラウド社会保険 | ひとり法人プラン 月額2,480円、スモールビジネスプラン 月額4,480円、ビジネスプラン 月額6,480円(いずれも年払い・税抜) | 全プランで社会保険手続きの書類作成と電子申請ができる。1か月の無料トライアルあり。ひとり法人プランは登録が1名の場合のみ、スモールビジネスプランは3名以下 | 手続きが多く、電子申請までまとめたい会社 |
| SmartHR | ¥0プランは無料(従業員数30名以下)。有料プランは見積もり | ¥0プランで使えるのは入社手続き・雇用契約、年末調整、給与明細など。チャットサポートと有料オプションは使えない。15日間の無料トライアルあり | 従業員情報の管理から始めたい30名以下の会社 |
| 社労士への依頼 | 目安として、届出1件につき1〜2万円ほど、顧問料は従業員5人未満で月2万円。報酬は事務所ごとに異なる | 必要な手続きの判断、書類の作成、提出までを任せられる | 判断に迷う事情がある会社、手続きを任せたい会社 |
| テツヅキット | 1人・1案件ごとに290円から(税込)。月額料金なし。必要な手続きのチェックは無料 | 質問に答えると必要な手続きの可能性を確認でき、入力内容を公式様式に反映した提出用PDFを作成できる。対応するPDFを印刷して郵送または持参する。一部の労働保険書類や離職証明書は、正式な用紙へ書き写すための見本として作成します。電子申請の機能はなく、申請代行もしない | 手続きが年に数回で、紙で提出する小さな会社 |
記載の会社名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。料金と機能は2026年10月11日に各公式ページで確認した内容で、変更されることがあります。最新の内容は各公式ページでご確認ください。
それぞれの方法をくわしく
1. 日本年金機構「届書作成プログラム」
日本年金機構のホームページから無料でダウンロードできるプログラムです。資格取得届、資格喪失届、算定基礎届、月額変更届、賞与支払届、被扶養者(異動)届、国民年金第3号被保険者関係届を作成でき、そのまま電子申請できます。
電子申請には、マイナンバーカードまたはGビズIDが必要です。動作確認済みのOSとして公式ページに挙げられているのは Windows 11 Pro です。
長野労働局の案内では、無料で取得できるGビズIDと届書作成プログラムを使えば、電子申請に費用はかからないとされています。
向いている会社: Windowsのパソコンがあり、GビズIDなど電子申請の準備ができる会社。
2. e-Gov電子申請
行政手続きを電子申請できるサイトです。専用アプリをパソコンにインストールして使います。アプリには Windows版と macOS版があり、インストールには管理者アカウントが必要です。ログインには、e-Govアカウント、GビズIDなどが使えます。
手続きによっては電子証明書が必要です。GビズIDプライムとGビズIDメンバーでは、手続きによって電子署名を省略できる場合があります。厚生労働省所管の一部の手続きは、macOS から申請できません。
向いている会社: 紙ではなく電子申請で提出したい会社。
3. freee人事労務
給与計算、年末調整、入退社の手続きなどをまとめて扱えるクラウドソフトです。プランは5つあり、年払いの場合の料金(税抜)は、ミニマムが1IDあたり月額400円、スターターが600円、スタンダードが800円、アドバンスが1,100円です。料金ページでは、スターターを5名で利用する場合の合計が月額3,000円と案内されています。
入退社の機能が使えるのはスターター以上です。無料のお試しがあります。
向いている会社: 給与計算や年末調整も同じソフトでまとめたい会社。
4. マネーフォワード クラウド社会保険
社会保険手続きの書類作成と電子申請ができるクラウドソフトです。年払いの場合の月額(税抜)は、ひとり法人プランが2,480円、スモールビジネスプランが4,480円、ビジネスプランが6,480円です。月払いの場合は、それぞれ3,980円、5,980円、7,980円です。
ひとり法人プランは登録が1名の場合のみ、スモールビジネスプランは3名以下が対象です。ビジネスプランでは、6名以上から1名あたり100円が加わります。1か月の無料トライアルがあります。料金ページでは、2027年6月に料金体系の一部改定が予定されていると案内されています。
向いている会社: 手続きの回数が多く、電子申請まで1つのソフトで済ませたい会社。
5. SmartHR
従業員情報の管理と労務手続きを扱うクラウドソフトです。従業員数30名以下の会社は、無料の「¥0プラン」を使えます。公式の機能一覧によると、¥0プランで使えるのは入社手続き・雇用契約、年末調整、給与明細などで、チャットサポートと有料オプションは使えません。
有料プランの料金は見積もりです。15日間の無料トライアルがあります。
向いている会社: 従業員情報の管理から始めたい、30名以下の会社。
6. 社労士(社会保険労務士)への依頼
どの手続きが必要かの判断から、書類の作成、提出までを任せられます。
費用は事務所ごとに自由に決められており、決まった金額はありません。目安として紹介されている例では、手続き1件につき1〜2万円ほど、従業員5人未満の場合の新規適用は社会保険が8万円・労働保険が5万円、顧問料は従業員5人未満で月2万円です(ミツモアの記事による。実際の費用は事務所によって異なります)。
向いている会社: 雇用条件が複雑で判断に迷う会社、手続きを自分でする時間がない会社。
7. テツヅキット
「役員・従業員が入った」「辞めた」「家族が増えた」などの出来事を選び、質問に答えると、必要な手続きの可能性を確認できます。ここまでは無料です。
書類を作る場合は、1人・1案件ごとの支払いです。月額料金はありません。主な料金(税込)は次のとおりです。
- 家族・名前・住所が変わった手続き: 290円
- 役員・従業員が入った手続き: 490円
- 役員・従業員が辞めた手続き: 790円
- 初めて従業員を雇う手続き: 990円
- 会社設立+代表者1人の手続き: 990円
入力した内容は公式様式に反映され、PDFになります。一部の労働保険書類や離職証明書は、正式な用紙へ書き写すための見本として作成します。利用期間は90日間で、期間中は修正してPDFを作り直せます。
できないことは次のとおりです。
- 電子申請はできません。そのまま提出できる書類はPDFを印刷して、年金事務所やハローワークなどへ郵送または持参します。
- 申請代行ではありません。書類の確認・印刷・提出はご自身で行います。
- すべての雇用条件には対応していません。対象外や個別確認になる場合があります。
- 支払いはクレジットカードのみです(Stripeで決済します)。
向いている会社: 手続きが年に数回で、月額料金を払うほどではない小さな会社。何を出せばよいかを確かめながら進めたい会社。
状況別の選び方
- 手続きは年に数回。Windowsのパソコンがあり、電子申請の準備もできる → 日本年金機構の届書作成プログラム
- 手続きは年に数回。何が必要かを確かめながら、紙で提出したい → テツヅキット
- 入社・退職が毎月のようにある。給与計算もまとめたい → freee人事労務、マネーフォワード クラウド社会保険、SmartHR などの月額ソフト
- 従業員30名以下で、まず無料で従業員情報を管理したい → SmartHR の¥0プラン
- 雇用条件が複雑。判断から任せたい → 社労士
費用の例:1年間に入社2人・退職1人の場合
- テツヅキット: 入社490円×2件+退職790円×1件=1,770円(税込・1人ずつ購入した場合)
- マネーフォワード クラウド社会保険(スモールビジネスプラン・年払い): 53,760円(税抜)
- freee人事労務(スターター・年払い・5名利用時): 月額3,000円×12か月=36,000円(税抜)
月額ソフトは、電子申請、給与計算、従業員情報の管理など、できることの範囲が広いサービスです。金額だけで優劣は決まりません。手続きの回数と、まとめたい業務の範囲で選んでください。
テツヅキットが向かないケース
- 電子申請で提出したい、または電子申請が義務になっている(資本金等の額が1億円を超えるなどの特定の法人は、算定基礎届・月額変更届・賞与支払届などで電子申請が義務です)
- 入社・退職が毎月あり、従業員情報をまとめて管理したい
- 給与計算や年末調整も同じソフトで行いたい
- 必要な手続きの判断や、提出そのものを任せたい
この場合は、月額のクラウドソフトや社労士への依頼が合います。
よくある質問
月額料金なしで社会保険の書類を作る方法はありますか?
あります。日本年金機構の届書作成プログラムは無料でダウンロードできます。SmartHR には従業員数30名以下の会社向けの無料プラン(¥0プラン)があります。テツヅキットは月額料金がなく、1人・1案件ごとに290円からの支払いです。
無料の届書作成プログラムとテツヅキットは、どう違いますか?
届書作成プログラムは、パソコンにインストールして届書を作り、電子申請まで行える無料のプログラムです。テツヅキットは、ブラウザーで質問に答えて必要な手続きの可能性を確認し、提出用のPDFを作るサービスで、対応する書類の提出は印刷して郵送または持参します。一部の労働保険書類や離職証明書は、正式な用紙へ書き写すための見本として作成します。電子申請をしたい場合は届書作成プログラム、何を出せばよいかを確かめながら紙で進めたい場合はテツヅキットが合います。
テツヅキットで電子申請はできますか?
できません。テツヅキットは提出用のPDFを作るところまでを支援します。そのまま提出できる書類はPDFを印刷し、年金事務所やハローワークなどへ郵送または持参してください。一部の労働保険書類や離職証明書は、正式な用紙へ書き写すための見本として作成します。
